TRiCK

DaizyStripper加入前に組んでたバンド

今振り返れば活動期間中の80%以上、俺は絶不調でスランプだった。

TRiCKに加入するまでは試行錯誤しながらも比較的全てがスムーズに進んでたはずのROCK LIFEがTRiCKでは初めて完全に心が折れた

バンドスタート時は個人的な主観ではメンバーの中で俺はローディー経験もあり色々な物事において経験が多い分、少しだけリードしていたような感覚さえ感じていたけど時が進むにつれて上手く結果が出なくて気づけば周りのメンバーに全てを越されて自信喪失していた日々。

むしろ足を引っ張っていた自覚さえある。

当時のメンバーや応援してくださっていたファンの皆様には同じ時を過ごしてくれた事をはじめ、何から何まで今でも心から感謝をしてリスペクトしているのは当然で、あの頃の俺がいたからこそ今のDaizyStripper 直がいるのも事実なわけで

ただ、今振り返るとほんとあの頃の俺は生きる事に不器用だった、、、

たしかに時間かけて努力はしていたけど、バンド探しをしていた時期の自分とはステージが上がっているので次の新しいステージに行くにはより具体的なレベルの高いチャレンジと結果が必要なのは当然なのに、今あの頃の自分自身を振り返ると考えてる事は漠然とした抽象的でボンヤリした内容をイメージして進んでいたなと感じる。

【具体的にどうなりたいのか】

【そうなる為には逆算して何をするべきなのか】

【具体的にいつまでにどう結果を出したいのか】

【内容が濃く効率の良い手段は何か】

【自分自身が成長する為に必要な試練は何か】

【科学的根拠のある内容が記載された自己啓発本は読んでいるのか】

今の自分が考えるやるべき事の項目をあげたらキリが無いけど、この【 】辺りが当時の自分は特に壊滅的だった。

言い方を変えると、【 】の部分がイメージ不足なので、ポジティブな意味で言うと結果が出せないのは当然で自分と深く向き合い【 】の中の項目を明確にして諦めずに半年以上継続して行動すれば結果は必ず形になって証明されるって当時の自分に伝えたい。

だが、

そんなボンヤリしていて結果が出せない当時の自分には負の連鎖が訪れる。

最初に訪れたのはバンドとして初めての音源作品(LIVE会場限定販売CD)制作の為にレコーディングスタジオでのREC中、初めてのレコーディング環境で過剰に緊張し過ぎてギターが想うように全然弾けなくて

結果、哀しいけれどその音源に俺は参加できず自分のGuitarを一切披露できない結果になってしまってとってもショックで自分自身を否定して沢山責めた。

(当時応援してくださってた子にはそこを言わないままリリースしてしまってごめんね。)

この結果でバンドでの信頼度が減ってしまって発言に説得力をいまいち感じてもらえなかったり、メンバーとぶつかる事が増えて行った。

でも、その状況を変えようと俺は曲を作ったりGuitarについて今まで以上に向き合ってみたりして色々なアプローチをするものの分析力と行動力が未熟で1つも結果には結びつかなかった。

もはや俺がこのバンドにいる事によってマイナスしかないんじゃないかって常に感じて暗い気持ちで毎日過ごしてた。

そんなある日のTRiCKリハーサルスタジオで1人のメンバーが

「このバンドに限界を感じてしまいましたので脱退しようと考えてる、、」って攻撃的ではなく優しい言葉で伝えてくれて結果的に解散が決まった。

言い方に語弊があるかもしれないけれど当時の自分はこの結果に

「これで悩みの日々から解放されるんだ、、、」って感じた。

まるでボクシングの試合中にセコンドが選手の身体の危険を感じてタオルを投げられて試合終了を余儀なくされたという感覚のようだった。

振り返ると少しだけしか活動できなかったけど今でもTRiCKから学んだ事が今の自分に生きています。

当時の己の魂の弱さと曖昧なフォーカスのまま挑み続け効率の悪い努力を闇雲にやり続けながらそこから抜け出す手段の分析力と大きな行動力が無かった。

成功よりも失敗から学び成長に繋げるのが俺の人生。

あの頃は沢山自分を否定したけど、今ではそんな不器用だった当時の自分を許して認めて愛してあげるって決めたんだ。

TRiCK、人生の厳しさと成長するキッカケを俺に与えてくれてありがとう。